東京アプレイザル・不動産鑑定士の永井宏治です。
7月1日に国税庁から令和8年の路線価が発表されました。また、それに伴い、市街地山林等の評価で控除することとなる宅地造成費も発表されました。
私個人としては路線価の発表よりもこの宅地造成費がどれほど上昇したかが気になっていました。令和8年の発表を踏まえ、東京国税局管内における宅地造成費の直近5年間の推移を表にすると下記の通りです。

これを見ると、R7年と比較して概ね5~7%程度上昇しているのがわかります。昨今の建設資材(鉄筋コンクリート(RC))が高騰していることはご存じの方も多いと思いますが、資材の高騰は宅地造成費にも大きな影響を及ぼしていることがわかります。
昨年の連続セミナー「相続土地評価アカデミー」や拙著「相続税土地評価における鑑定評価実例と裁決事例考察」のコラム(書籍P39、40)でも述べさせていただきましたが、宅地造成費は土地評価額に対してとても大きな影響を及ぼします。
国土交通省が公表している「建設工事費デフレーター 土木総合」を見てみると、2020年基準(2020年を100とする)では、2024年度(暫定)の指数は118.0、2025年度(暫定)の指数は121.0とされています。2026年度分は発表されていませんが、やはり上昇しているかと思われます。このデフレーターはやや保守的な部分もあるかと思いますので、実際の宅地造成費はデフレーターの指数以上に上昇しています。
私が令和5年に鑑定評価を行った案件(3年前の相続)につきまして、昨年新たな相続が発生し、先日再評価を行いました。3年前にも建築士の先生に宅地造成費を算出していただきましたが、昨年時点での宅地造成費は約20%上昇していました。
もしこのレポートの読者の方が傾斜地や市街地山林等を見ることがありましたら、「この土地の宅地造成費は税務上、いくらになるだろうか。ざっくりと路線価から控除することを考えた場合、総額で評価額はいくらになるだろうか。時価は通達評価額より安くなるだろうか。」このようなことをお考えいただき、場合によっては鑑定評価の活用についてもご検討いただければと思います。
弊社では机上にて無料概算評価を行っておりますが、その概算評価についても経験則のみならず専門家の意見も参考にした上で概算額を査定しております。今年の早い時期に発生した相続であれば、年内に申告ということもあるかと思います。気になる土地がございましたら、是非弊社にご相談ください。



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