物納による納税をご存じですか?現在の税制での物納制度は以前よりも厳しい要件が多く、しっかりと準備しないと物納で納税を完了することは容易ではありません。私たちは物納条件を整備するための支援を行なっております。
物納に充てることができる財産とは?
◆第1順位・・・国債、地方債、不動産、船舶
◆第2順位・・・社債、株式、証券投資信託又は貸付信託の受益証券
◆第3順位・・・動産
“金銭納付を困難とする理由”はとても厳格に定められています。
相続した現預金のほかに、納税者固有の現預金や、延納(分割)に充てられる収入や収益を厳しくチェックされます。
確定申告書や源泉徴収票の写しの添付も求められ、その上で現金納付の他、延納でも納税できない相続税額についてのみ物納が認められます。
そのままでは物納が認められない財産は以下の通りです。
物納不適確財産
- 抵当権が設定されている不動産
- 境界が不明確な土地等
- 借地権者が不明な貸地
- 他の土地に囲まれて公道に通じない土地で、民法上の通行権を有しないもの
- 他の財産と一体で管理処分される財産で、単独で処分することが不適当な財産
- 敷金等の債務を国が負担しなければならなくなる貸地・貸家等
- 公の秩序、又は善良の風俗を害するおそれのある目的に使用されている不動産
他に物納可能な財産があると、物納が認められない財産は以下の通りです。
物納劣後財産
- 市街化調整区域内の土地
- 接道条件を充足していない土地
- 法令の規定に違反して建築した建物及びその敷地
- 地上権・永小作権その他用益権の設定されている土地
- 都市計画法に基づく開発許可が得られない土地
- 土地区画整理事業の施行地内にある土地で、仮換地の指定されていない土地
- 生産緑地の指定を受けている農地、及び農業振興地域内の農地
物納手続の期限は最大1年間に限定されています。
原則は、物納申請時までに必要書類を全て揃え、提出しなければなりません。
やむを得ない事情がある時は、一度につき3ヶ月まで、最長1年間だけ延長が認められます。
提出書類
- 地図等(所在図、公図の写し)
- 登記事項証明書
- 用途地域等の確認調査(道路・水路の調査、都市計画に関する調査)
- 地積測量図
- 境界標の設置
- 境界の確認(「境界確認書」「道路査定」)
- 工作物の越境等の整備