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土地評価実例集

3.広大地の評価

【実例1】戸建分譲を想定

所在地 神奈川県○○市
面積 土地830m²(現状:畑)
用途地域 ●第1種住居専用地域
(建ぺい率:50%、容積率:80%)
価格時点 平成6年

■ポイント

この場合、土地有効使用の観点から考察し、現況の畑としての利用ではなく、造成等により戸建住宅の敷地を想定したうえでその販売価格より造成費用等の必要諸経費を控除し、現況の価格を算定することが妥当と考えます。

■評価

<必要事項>
1.造成後の宅地の価格を算出
2.造成する際の有効宅地比率(道路等の分譲できない面積を控除した実際に宅地として利用できる面積)の算定
3.造成工事費の算定
4.造成期間の金利、販売費および一般管理費の管理費の算定

以上を計算したら、それを次のように計算し価格(造成前の土地)を決めます。

1 2 3 4 5
転換後造成後の更地を
想定した価格
(円/m²)
有効宅地率を
乗せた価格
造成工事費 造成期間金利
【(2)×np】
販売費及び
一般管理費
【(2)×α】
327,000 192,930
(1)×59/100
25,622
造成工事費を実際に見積り
768
n=6
p=0.005
5,787
α=0.03

n:造成期間6ヶ月
n’:造成から販売完了までの期間12ヶ月
p: 金利 年6%÷12ヶ月=0.005
α:販売費及び一般管理費の販売価格に対する割合

 

6 7 8 9 10
差引額
(2)-[(3)+(4)+(5)]
投資下資本(土地)
収益等控除後の価格

1

1+n’ p

熟成度修正率

1

(1+r)n

個別的要因の比較 試算価格
(6)×(7)×(8)×(9)
160,753 151,653
n’=12
p=0.005

1

1.06

100

100
100

100
円/m²
=152,000

1. 近隣の取引事例および公示価格より造成後の宅地価格を327.000円/m²と査定
2.830m²の土地に対し、4.5mの道路が75m(=338m²)が必要ですから、残りは492m²(全体に対し59%)となります
3.成工事費は実際に見積り、25.622円/m²と算定
4.造成期間6ケ月(年利6%として6/12=3%)
販売費および一般管理費は3%
販売期間は1年(年利6%として12/12=6%)

鑑定評価額
152,000円/m²×830m² = 約1億2,600万円

■解説

この実例は、面地形状が間口11m、奥行80mと極端に細長いことに特徴があります。価格時点現在、畑として使用されており、最有効使用は戸建住宅用地として分割利用することが合理的と判断し、計画図を作成しました。
評価上のポイントは、まずは造成後の標準的画地価格の査定です。
標準的画地価格は路線価を大幅に上回ってます。これは住宅用地であるため比準価格を中心としたからです。
次に有効宅地化率ですが、画地形状が劣るため59%となっています。つまり59%分しか販売できないということです。
さらに、造成工事費の把握です。私は造成工事専門業者の意見を聴取し、これを実際に見積ります。結果は25,622円/m²となりました。その内訳の現場管理費10%と一般管理費の8%はやや控え目の率にしております。
この実例も税理士さんから事前相談があり、財産評価基本通達の路線価方式で評価すると、約1億6,000万円くらいになるとのことでした。約1年後に税務調査がありましたが、問題なく認められたようです。

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