所在地 | 東京都○○市 |
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面積 | 土地1,194m² |
用途地域 | 第1種住居専用地域(建ぺい率:40% 容積率:80%) |
価格時点 | 平成8年4月 |
鑑定評価の目的 | 相続税の更正請求 |
評価
転換後・造成後の標準的画地価格を240,000円/m²と査定
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 |
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転換後造成後の更地を想定した価格 (円/m²) |
有効宅地率を乗せた価格 | 造成工事費 | 開発負担金 | 対投下資本収益 {(3)+(4)}×np |
販売費および一般管理費 {(2)×α} |
240,000 | 158,880 (1)×66.2/100 |
30,000 造成工事費を実際に見積り |
720 n=6 p=0.004 |
7,944 α=0.05 |
7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
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差引額 (2)-[(3)+(4)+(5)+(6)] |
投資下資本(土地)収益等控除後の価格 1 ― 1+n’ p |
熟成度修正率 1 ― (1+r)n |
個別的要因の比較 | 試算価格 (7)× (8)×(9)×(10) |
120,216 | 114,710 n’=12 p=0.004 1 ― 1.048 |
100 ― 100 |
97.7 ― 100 |
円/m²=112,000 |
n:造成期間6ヶ月
n’:造成から販売完了までの期間12ヶ月
p: 金利 年5%÷12ヶ月≒0.004
α:販売費及び一般管理費の販売価格に対する割合
1. 協力地を含む評価額:112,000円/m²×1,253m²=140,300,000円
2. 協力地取得費用:112,000円/m²×59m²=6,600,000円
3. 協力用地を差し引いた対象不動産の価格(1-2):133,700,000円
133,700,000円 ×(1-0.1)=120,000,000円
接面道路が、建築基準法上の道路か否かが未判定による減価 ▲10%
解説
この土地上には、所有者の住宅が建っています。今も農家さんです。業務提携している税理士さんから、更正請求をしたい旨の相談がありました。申告時の評価額は、広大地の適用をしておりませんでしたので、お受けしたときに更正請求の確率は高いと判断しました。この土地の最有効使用は何かを、まず判定します。戸建住宅が建っていても、面積が1,000m²以上もあれば(但し、1低専40/80)、区画割りをして戸建住宅用地として開発することが妥当と考えます。
正面路線価はついておらず、仮路線価を申請していました。ただこの道路は、東京都の建築指導事務所で調べたところ、建築基準法に該当するかどうか、未判定とのことでした(利用計画平面図参照)。もっと、突っ込むと開発許可を得るのは、周囲の権利者の同意等がなければ難しいとの感触です。もし売る場合は、かなり問題のある土地ということになります。
当局との間で、多少?やり取りが(具体的には書けません)ありましたが、お陰様で、更正請求が100%認められました。