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土地評価実例集

8.建物の評価

【実例1】同族間売買における建物の部分鑑定評価

所在地 ◯◯区
画 地 幅員25m都道に面する間口15m、奥行23mの長方形状の中間画地
面 積 350m²
用途地域 近隣商業地域 80/400
建物の概要 構造:鉄筋コンクリート造5階建
構造:平成5年築(価格時点において経過年数12年)
用途:店舗・事務所・倉庫
建築延床面積:950m²
所有権 土地/個人(社長)、建物/法人

■評価

(1)積算価格<原価法>  
価格時点における建物の再調達原価を1m²当たり190,000円と査定しました。

≪主体≫
190,000円/m²×80%(注1)× 28 ×(1-0.2(注3))×950.00m² =80,900,000円
28+12(注2)
≪付帯≫
190,000円/m²×20%(注1)× 3 ×(1-0.2(注3))×950.00m² =5,800,000円
3+12(注2)
注1: 主体・付帯割合を80:20と判断。
注2: 耐用年数に基づく定額法(残価率0)を採用。
(主体:経過年数12年・経済的残存耐用年数28年)
(付帯:経過年数12年・経済的残存耐用年数3年)
注3: 保守・管理状況がやや不良で、外装・内装などに汚れが散見され、また、設計・形式・設備等の面でも劣るため、観察減価は▲20%と判断。

【積算価格】≪主体≫+≪付帯≫=86,700,000円

2.収益価格<建物残余法>
 対象不動産は自社ビルであるが、新規に賃貸の用に供した場合の賃料、必要諸経費等を想定して収益価格を求めました。

1 総収益 21,315,000円
2 必要諸経費等 4,735,050円(経費率22.2%)
3 土地・建物に帰属する純収益(1-2) 16,579,950円
4 土地に帰属する純収益

151,00,000円 × 6.0%
更地価格 土地の還元利回り
9,060,000円
5 建物に帰属する純収益(3-4) 7,519,950円
6 建物の還元利回り 13.5%と査定 1年6ヶ月(建物建築に1年6ヶ月)
7 建物の収益価格 7,519,950円÷13.5%= 55,700,000円

 

(3)試算価格の調整及び鑑定評価額の決定
積算価格:86,700,000円
収益価格:55,700,000円
自用の建物であることから、積算価格を重視し、鑑定評価額を85,000,000円と決定しました。
※帳簿上の建物簿価は、140,000,000円

■解説

自社ビルの敷地・建物を、敷地を個人(社長)、建物を法人が所有しており、建物のみを法人から個人(社長)に売買する場合の建物の評価です。
建物及びその敷地が一体として市場性を有する場合における建物のみの評価は、原価法による積算価格及び建物残余法による収益価格を相互に関連付けて鑑定評価額を決定します。
平成5年当時は建築費が最も高かった時期であり、対象建物のように構造が堅固の場合には、建物簿価は、取得原価が高く耐用年数も長くなるため、減価償却を行なっても、実際の時価よりも高くなっている場合がほとんどです。建物の売買により、建物を適正な簿価に修正できると共に、所有していた法人にとっては税務上のメリットも享受できます。
法人所有の不動産を、別法人に売買する場合も鑑定評価は有効と考えられます。

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