所在地 □□県○○市
街路・画地 南西側幅員4m市道に水路を介して間口約38m面する、奥行約42~52mの長方形の中間画地
利用状況 戸建住宅の敷地
用途地域 非線引都市計画区域(用途地域指定なし)
(建ぺい率:60% 容積率:200%)
面積 1,500㎡
最低敷地面積 165㎡
駅距離 ○○駅2.9km

論点

用途地域の定められていない非線引都市計画区域内で面積基準(3,000㎡)を下回る土地は「著しく地積が広大」といえるか

ポイント

  • 対象不動産の管轄行政の開発許可面積基準

解説

対象不動産は地方の非線引都市計画区域内(用途地域指定なし)に存する、1,500㎡程度の戸建住宅の敷地です。国税庁の質疑応答事例では「著しく地積が広大」の判断として、「開発許可を要する面積基準以上」としており、用途地域が定められていない非線引都市計画区域は3,000㎡としています。一方で質疑応答事例内で、「都道府県等の条例により開発許可面積基準を別に定めている場合はその面積によります。」としています。

調査により、対象不動産の存する○○市内では、都市計画区域内の土地であれば一律で1,000㎡以上と定められていることが判明しました。

したがって、対象不動産は開発許可面積基準以上の土地ということになり、周辺の戸建住宅の面積や開発行為における最低敷地面積(165㎡)から判断し、「著しく地積が広大」と言えます。

そして、間口・奥行の関係から戸建分譲の際は新設道路が必要になることから、対象不動産は広大地に該当すると判断を致しました。

このように、非線引都市計画区域内で用途地域の指定なし、面積が3,000㎡を下回っている場合であっても、各行政の開発許可面積の詳細を調べることで広大地が適用できることがあります。