東京アプレイザル・不動産鑑定士の永井宏治です。

早いもので2025年も残りわずかとなりました。2025年を私なりに振り返ると、鑑定業務以外に下記に述べるような様々なことに取り組んだ年でもありました。

1. 笹岡宏保先生との2度の対談セミナー開催

2. 相続土地評価アカデミーの開始

3. 永井REAレポートの開始

4. 外部団体主催での講師や各団体の懇親会への参加

5. 共同執筆著書「相続・終活コンサルティング事例集2026」への寄稿

昨年12月に拙著「相続税土地評価における鑑定評価実例と裁決事例考察」を出版し、1年が経過しました。これまでに単著としては2冊出版させていただきました。私は不動産鑑定士の受験時代、「マルチに活躍する士業の専門家」に憧れていた部分もあり、書籍出版もその一つでした。書店に行き、自身の書籍が棚に置かれているのを見ると受験生時代に思い描いていた専門家になれたのだろうか、と自問自答するときもあります。しかし、実際には一つの目標を達成してもわずかな安堵の期間があるだけで、次の目標に邁進する必要があります。

「書籍を執筆し、セミナー講師を行う専門家」というと華やかな印象を持たれるかもしれません。しかし、書籍執筆というのはとても地味な作業です。いざ書こうと思っても下調べや構成に時間を要してしまい、思うように筆が進まなかったりすることはよくあります。上記書籍の場合は書籍に掲載する図面を描き、裁決事例の案件について鑑定評価を想定して価格を査定していたので、執筆というより評価作業も行っているような感覚もありました。脱稿後も出版社さんとのゲラ修正等のやり取りもあります。そのような作業を経てようやく書籍が出来上がります。むしろ華やかさとは無縁だと考えています。

書籍執筆はそのような地味な作業ではありますが、上記1、2、4は書籍を執筆したことで実現できたと考えております(1については笹岡先生のご厚意の方が大きいです)。書籍を読んでいただいた方に「勉強になりました」とおっしゃっていただけることは大変有難く、そして嬉しいものです。またこちらのREAレポートについても時々税理士さんから「読んでいます」とおっっしゃっていただけることもあり、こちらも嬉しい気持ちになります。

2025年の反省として、「相続土地評価アカデミー」の裁決事例編が年内に開始できなかったことはお詫び申し上げます。来年は「裁決事例編」及び2026年版「不動産調査編」「財産評価重要論点編」「鑑定評価実例編」、フルで「相続土地評価アカデミー」をお届けできればと思います。また、こちらのREAレポートも引き続きご購読いただけると幸いです。

皆様も良いお年をお迎えください。

2026年もよろしくお願い申し上げます。