所在地 | ◯◯区 |
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最寄駅 | ○○駅から約1km |
街路・画地 | 幅員12m区道に面する長方形状の中間画地 地勢はほぼ平坦地 |
利用状況 | SRC10階建の分譲マンションの敷地として利用 |
面積 | 3,000m² |
用途地域 | 第一種中高層住居専用地域(建ぺい率:60% 容積率:300%) |
路線価 | 280,000円/m² |
評価
(1)最有効使用の判定
現状の使用状況が最有効使用と判定しました。
(2)標準的画地価格の査定
幅員12m道路に敷地規模1000m²の中間画地を想定しました。
比準価格:370,000円/m²
規準価格:350,000円/m²
以上より、標準的画地価格を360,000円/m²と査定しました。
(3)割合方式による価格
ア)更地としての評価
360,000円/m²×(1-0.10)(注)×3000m²=972,000,000円
個別的要因の内訳 | 増減価率 |
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規模で劣る(総額による減価) | -10% |
合計 | -10% |
イ)底地評価
972,000,000円×20%≒ 194,000,000円
(4)収益価格
年間純収益:5,700,000円
底地の還元利回り:5%を採用
底地の収益価格:5,700,000円÷5%=114,000,000円
(5)収益価格を重視して、鑑定評価額を120,000,000円と決定しました。
解説
対象不動産は、10階建の分譲マンションが建っている底地です。一般的に「底地」というのは借地権付きの一戸建て住宅の所有権部分を指しますが、本件は大規模な土地自体が底地という珍しいケースです。不動産の評価でのポイントは市場でいくらで売れるかを計ることです。マンションには100人以上の借地権者(地上権者)がいます。将来、更地すなわち完全所有権に復帰する可能性はほとんど無いため、底地の権利は低いものと判断されます。とはいえ、月額600,000円の地代収入があるのですからそう悲観的になることでもありません。本件は、地代収入を重視して、市場で売買されるであろう適正な底地価格を求めました。