今後のアプレイザルニュースはこれをテーマに書き連ねて行こうと思っています。
中小企業経営者・士業事務所所長の方々には、これから向かうであろう、辛くも楽しい経営者としての心構えや、何がしかのヒントを示唆して行ければ幸いです。同時代を生きてきた戦友として。
私も72歳(もうはまだ也)になり、多少の生意気をお許しください。
☝事業承継は安易にしない、社長はなるべく長く続ける
私は昭和56年3月、28歳になってすぐに不動産鑑定事務所(現在の東京アプレイザル)を開業・独立しました。結婚もその年の6月でしたので、今にすれば何と無謀なことか、でした。女房のご両親はあの人は本当に食っていけるのかと、ずいぶん心配されたようです。まあ何とかなるものだというのが答えです。もし独立を躊躇っている方がいるなら、やる気さえあれば心配無用です。やるしかありません。
現在72歳になったので丸44年になります。その間の約6年間は二人の方に代表取締役を譲った(その当時は戻る気はなく)のですが、様々な要因が重なり、令和6年9月に社長に復帰しました。このことは本アプレイザルニュースには書いてありますが、あまり表には出さなかったこともあり、「えー!戻ったんですか!」 と驚かれます。
初回は、このこと(事業承継)で社長の辞め方、譲り方に触れたいと思います。
団塊の世代と呼ばれる人々は昭和22年~25年生まれです。年齢は74~78歳です。ざっくりいって850万人程度です。いわゆるサラリーマンだった、かなりの方々は現役を引退していると思います。ただ、私の周りには、まだまだ現役士業(税理士・弁護士・司法書士・行政書士・不動産鑑定士)や経営者を続けている方が大勢いらっしゃいます。ある公認会計士の方は86歳で所長を務めています。
中小企業経営者にとってのハッピーリタイアメントは、相応の退職金の受け取りか、M&Aによる自社株式の現金化か、上場による株式公開になるかと思います。これは金銭的な話です。つまり、現職を離れることを意味します。
これが人生のハッピーとは私は思いません。一方ではいつまで働くんだという批判的な声が聞こえて来そうです。
長年、仕事人間として過ごしてきた男にとって(今回は男性の話で恐縮です)、社会から距離を置くなどなんざ(急に江戸っ子弁)無理な話です。
私は、女房の病気もあり、仕事から少し離れることが出来ましたが、配偶者が先に亡くなると、どうしたらいいのか、まるでつっかえ棒が外されるようなものです。生きる張り合いや目標がないと充実した生活は出来ないと思います。
最近NHKで認知症の特番(山中伸弥さんとタモリさん出演)をやっていました。何故、人は認知症になるのかと?
私なりの解釈だと、死に至るまでの苦しさや悩みを緩和させる自己防御システムのようなものだと。ところが、経営者を続けることは、常に脳を全開にしないと会社は持たない。つまり、認知症対策にもなると真面目に思っています。あれこれ苦労はするが、場合によっては上手く(儲かり)いき、脳は働き続けます。認知症になる暇なんかありません。
私の持論に、「世の中に役立つために人は存在する」があります。もちろん誰かの受け売りですが。しかし心からそう思っています。
【結論】 経営者に引退はない。しない方が良い。
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