相続アドバイザー協議会の理事長を辞任しました。様々な誤解が生じる可能性を踏まえて真意をお話します。

今般、創設以来15年間務めたNPO法人相続アドバイザー協議会の理事長を辞任することに致しました。私事で恐縮ですが報告します。

理由はこの1年間の損失が過大に(会員の方には既に具体的な数字をお知らせしています)なったため、最高責任者としてその責めを負うことにしまし た。もちろん辞めることで責任を回避するつもりはありませんが、協議会が今後発展するためには、人心を一新することが必要との判断です。この時期に、責任 逃れではないか、投げ出したのではないか・・と思う方もおられることでしょうから、簡単にお話しします。

総会の決算報告には損失金額がはっきりと出ます。この損失の大きな要因として2つあります。

売り上げの低迷があります。前年度比-○○万円。この要因として他に相続○○といったセミナーや講座がたくさん出て来た影響なのか、以前のようなお客様の集客が困難になりました。
経費の掛けすぎです。
先行投資とは言え、会員証やバッジの作成、HPの全面リニューアル、パンレットの増刷、広告宣伝費等々売り上げに対しての経費比率を大きく誤りました。

最後の理事会においては、この反省を踏まえて今年度の再建計画(改善計画)を練りました。理事長報酬や副理事長報酬を全額カット、理事の日当の削 減、あるいは東京アプレイザルが頂いていた事務委託料や家賃等の大巾削減などです。これによって、今年度は何としても黒字決算を達成しようとの試算を繰り 返しました。
これを実現すべく、新理事長になった平井利明氏及び理事の方に後を託します。

相続アドバイザー養成講座はハードルをあえて高くして来ました。20講座(41時間)で20万円程度の受講料です。相続をある程度把握するために はこのぐらいの勉強が必要です。これでもまだ不十分です。関東圏の方は容易に来られますが、地方の方は大変です。しかし福岡から毎週通ってこられた第1期 生の小峰さん、沖縄から来られた上原さん・・・など頭が下がる思いです。認定会員が1,000名を超えて、さあこれから多くの人々に相続アドバイザーに なってもらおうと思っていた矢先の多額の損失は経営者としては失格だったかも知れません。時代のせいには致しません。まさに「敗軍の将兵を語らず」の心境 です。改善したであろう今年度を見る前に協議会の中枢を去ることにつき、忸怩たる思いと共に、申し訳ない気持ちでいっぱいです。

相続アドバイザー協議会は多くの熱心な方に支えられて来ました。これからも円満相続実現のための専門家を養成する団体であることを願っています。 今後は一会員として協議会の発展に寄与したいと思っています。永い間、私の独断とわがままにお付き合いいただいた方に心より、お詫びと感謝を申し上げま す。

ありがとうございました。