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[スタッフブログ]斎藤紀明が斬る!

フィンテック時代における最先端の情報セキュリティ【その2】2017.04.28

前回、【フィンテック時代における最先端の情報セキュリティ】というテーマで株式会社カウリスの島津敦好社長にご講演いただいた内容に基づいて、現在の日本と海外の情報セキュリティの状況について、とくに金融関係を中心に書きました。  (その1はこちら
今回は、その講座でのもう一つのテーマであった「フィンテック時代の到来」について書いてみたいと思います。
(カウリス社webサイト https://caulis.jp/

1.フィンテックの3段階

島津社長の講演のなかで、「フィンテックは、(1)フィンテック0.0  (2)フィンテック1.0 (3)フィンテック2.0 の3段階があります」というお話しがありました。門外漢としてはあまり聞きなれない言葉ではありますが、0.0から段階を追って1.0、2.0という名称がついているのはいかにもネット時代の呼び方という印象があります。

(1)フィンテック0.0

フィンテック0.0は、イメージとしては既存の銀行業務のハイテク化、オンライン化の進化系です。ATMやオンライン決済、ネットバンキングなどの利便性向上と信頼性向上により、メガバンク・地銀・信金など、既存の金融機関が取り組んでいる「金融とテクノロジーの融合」がフィンテック0.0と言えるでしょう。

(2)フィンテック1.0

フィンテック1.0は、銀行・金融機関以外の企業や団体が、最新のテクノロジー技術を用いて金融業務に取り組むものを指します。そのサービス提供においては、既存の金融サービスを超える様々な新サービスが開発されています。
代表的な企業として、マネーフォワード社やFreee会計などが知られています。

(3)フィンテック2.0

フィンテック2.0は、「既存の銀行・金融機関の業務をテクノロジーで代替する」というものです。フィンテック1.0は銀行・金融機関とフィンテックとの共存をイメージしていますが、フィンテック2.0ではテクノロジーとハイテクにより既存の銀行業務をすべて置き換えてしまうほどのインパクトがあり、いわば「銀行不要の時代」を意味しています。
現在、銀行業界がフィンテックに対して危機感を持っているのは、まさにこのフィンテック2.0時代の到来を見据えているからです。

2.フィンテックを実現するための3要素

そして、【フィンテック2.0を実現するための重要な3要素】が、(1)AI(人工知能)(2)ブロックチェーン (3)API(Application Programming Interface)の3つです。

(1)AI(人工知能)

フィンテックにおけるAIの役割は「人間の作業をすべて自動化する」ことにあります。
現在、クラウド会計ソフトを開発している企業が実現している「自動仕訳」などがその端緒となっていますが、そのような単純(あるいは単一目的の)作業だけでなく、将来的には財務データ分析による企業診断、与信判断や市場分析による投資判断など「人間が判断している業務」もAI化されていくものと思われます。

(2)ブロックチェーン

ブロックチェーンとは、ひと言でいうならば「分散型台帳技術」です。既存の技術では「個々のシステムがそれぞれ台帳情報を保有する」仕組みでした。ネット社会となり、システム同士がネットワークで繋がったとしても、それは「一つの個々のシステム」から「別の個々のシステム」に情報を送る・受け取るという「システムとシステムを繋ぐ」という仕組みでした。
これを、「そもそもデータベースの一部(=台帳情報)を共通化して、個々のシステム内に【同一の台帳情報を保有する】」ことにするのがブロックチェーンです。
つまり、従来の情報システムは「自分のシステムの情報」と、「相手のシステムの情報」はそれぞれ壁で隔てられていてお互いにその中身は見えなかったところ、「すべてのシステムが情報の共有を前提とする」という新しい世界を作るためのプラットフォームを可能にするのがブロックチェーンです。
そして、このブロックチェーンは必ずしもフィンテック・金融のための技術ではなく、「数値データ」として取り扱えるあらゆるデータのやり取りに活用できるものです。製造業の生産技術データ、不動産登記情報、自動運転技術の交通インフラなど、幅広い分野での研究が進んでいます。

(3)API(Application Programming Interface)

API(Application Programming Interface)は、上記のブロックチェーンが目指す「分散型台帳」を実現するための基幹となるテクノロジーです。APIという概念そのものは、コンピュータ・ネットワークの初期段階から存在していたもので特段新しい技術ではないのですが、フィンテック及びブロックチェーンの進展に伴ってその重要度が一気に高まり、爆発的に拡大しています。
APIはその名の通り「インターフェイス」なので、「何かと何かを繋ぐもの」の一つです。そしてAPIが繋ぐのは「ソフトウェアとソフトウェア」になります。ソフトウェアは「特定の機能を実現するプログラミング」により作られていますが、そのソフトウェア同士をAPIが繋ぐことで「複数のプログラムが共通の目的を持ったソフトウェアとして機能する」ことができるようになります。
そして、APIが個々のシステム同士のソフトウェアを「横断的に」適切に繋ぐことで、ブロックチェーンが目指す「すべてのシステムが情報の共有を前提とする」の実現を図るのです。
ビル建築で言えば、ブロックチェーンは「地盤・土台」であり、その上に「基礎・構造・建物」を構築するのがAPIと言えるでしょう。

3.フィンテックの7つのカテゴリー

このように発展を続けているフィンテックですが、大別すると次の7つのカテゴリーに分類されます。

(1)個人資産管理
(2)法人資産管理
(3)決済機能の多様化
(4)資産形成支援
(5)ファイナンス(融資)
(6)エクイティ(資金調達)
(7)新しい決済方法の構築

 

 

上記のカテゴリーの中で、すでに多くのスタートアップ、ベンチャー企業が輩出されており、これからも続々と新しい企業が生まれてくることでしょう。フィンテック先進国のアメリカに限らず、ヨーロッパでもアジアでも多種多様なフィンテック企業が激しい競争を行っています。
その中で、残念ながら日本はトップランナーとはいかず、むしろ他国を追いかける立場にあるようです。しかし、フィンテックが経済のみならず社会のあり方も大きく変動させる可能性が高いことから、今後の展開から目が離せません。

東京アプレイザル物語

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