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東京アプレイザル物語

16 不動産鑑定士よ、クリエイティブであれ!

司会: 先生は、これまでずっと公共事業依存の鑑定業界がこのまま続けば滅びてしまうということを仰っていますよね。でも、ご自分の職業である不動産鑑定士の行く末がそんなことになるのは絶対に避けたいという想いを強くお持ちだからこその発言ですよね。

芳賀: それはそうですよ!何よりも可愛い士業ですから。無くなってしまうのは本当に何とか食い止めたいですね。

司会: やはり、仕事そのものを作り上げる、創造するということが必要になるんでしょうね。

芳賀: さらに、それを継続し、維持・発展させることが重要になります。とにかく、鑑定士に創造性が馴染まないと思わないでほしいですね。これは、鑑定士に限らず、事業というものには、全てクリエイティブな感性が必要だと思います。

司会: なるほど。常に何かを創造して発展させていかなければいけないということですね。

芳賀: 実は、今、様々な団体の働きかけで中古住宅市場へ不動産鑑定士が出ていこうという動きを見せているんですけれど、私はこの分野への進出は厳しいかなと思っています。

司会: それは、なぜですか?

芳賀: 大手の不動産仲介業者が、無料査定をしているからです。わざわざ不動産鑑定士にお金を払って鑑定書を作らないですよね。法律で不動産の鑑定を有料で行っていいのは不動産鑑定士のみと決められていますが、無料であれば不動産仲介業者が査定をしても問題ありませんからね。しかも、不動産仲介業者というのは地元の事例をたくさん持っていますので、査定自体のレベルも高いですからね。また、こういった査定というのは、データ化できてしまうので、今後は人の出る場面すら無くなるかもしれません。そういう意味で、この中古住宅市場に鑑定士の大きなマーケットを見出すということは難しいのではないかと思っています。

司会: 既に自分達以上のサービスを提供している部分ですから、勝負は避けた方がいいということですね。

芳賀: そのとおりです。常識的に考えて、まず勝負にならないですよ。そうすると、やはり不動産鑑定士としての大きなマーケットは相続しかないんです。たくさんの土地を持っている地主さんからすると、遺産分割の時など、この土地は「広大地」なのかといったところは非常に見えにくく判断のし辛いところなのです。また、法に反してしまうため、仲介業者が有料で行うことはできませんので、ここは分かりやすい鑑定士のエリアですよね。

司会: 確かに、そうですね。多くの土地を持っている地主さんとの接点は分かりやすいですよね。では、それ以外の一般の個人の方へのアプローチはどのようにお考えですか?

芳賀: 例えば、6,000万円ほどの相続不動産があり遺産分割協議をする場合に、もしかしたら路線価評価ではなくて適正な時価を知りたいと思えば、30万円ほどを支払ってでも鑑定士にお願いしようかなとなることがあると思うんです。この場面では、仲介業者が無料査定するということはありません。仲介業者は家を売ることで仲介手数料を頂けるという目的があるから無料査定を行うわけですからね。

司会: 個人の相続の場面でも鑑定士が客観的な数字を示すということには、非常に意味がありますね。

芳賀: それと、今後は事業承継に絡んでの需要も増えると思いますね。株価評価にしても、不動産に依存する部分は多いですからね。その時には、1つの考えとして相続税評価ではなくて、時価評価すべきだよねという話になりますよね。これらのことを考えても、やはり不動産鑑定士としての大きなマーケットは「相続」の2文字に帰結すると思います。この相続から、色んな分野へ派生していくのではないかなと思っています。私は20年前から目を付けてきて、実際にその分野で仕事をしてきていますが、実際に他の鑑定士はというと、未だにほぼ参入できていませんよね。今から参入するのでいいのです。

司会: 今からでも遅くはないので、相続の分野へ参入しましょうということですね。

芳賀: 結局、今まで個人資産の鑑定というのをやってきていませんからね。鑑定士自体、個人の方との繋がりというものが元々皆無でしたからね。そもそも、個人の方を相手に鑑定を使おうという発想自体が無かったわけです。

司会: そこで、芳賀先生はその繋がりを見出すため、その個人の方と直接接点を持っている税理士等の専門家や不動産業者へ東京アプレイザルを売り込んで提携しているというわけですよね。

芳賀: そうですね。東京アプレイザルの顧客(税理士等の専門家)の顧客である企業・個人の方に路線価評価ではなく、時価評価というものがあることを知ってもらいたいんです。時価をきちんと分かっていた方がいいでしょうということですよ。そういう意味では、市場は莫大ですよ。日本の全ての土地ですからね。たまたま私はその市場に入っていますが、まだほとんどの不動産鑑定士が参入していませんし、勉強すらしていませんからね。

司会: 大きなチャンスですよね。鑑定士は相続においていい位置にいるんですよということですね。

芳賀: そうですね。それと、やはり、相続の案件で税務署と戦う不動産鑑定士は必要だと思うんです。この相続マーケットに参入するのであれば、「逃げない」という覚悟は持たなければいけません。

司会: それは、税務調査があった際にということですか?

芳賀: そうですね。逃げてしまう鑑定士もいるという話を聞きます。例えば税務調査が入ると分かった際に、突然連絡が取りにくくなってしまう等ということが結構あるようです。税務調査が怖くて関わらずに逃げてしまうんです。負けることは当然あります。私は税務署にも裁判所にも散々負けて、傷だらけですよ。それでも、一生懸命、自分なりに自信のある資料を基に戦っているから周りは認めてくれるんです。戦うに当たっては、税務調査があることは想定しておいて、事前に確かな根拠を用意しておきますからね。

司会: 戦うために、事前に準備は済ませているのですね。逃げるようでは、お客様からの信頼は得ることはできませんから、とにかく準備を万端にして逃げずに戦おうという意識ですね。

芳賀: そういう意識は、一番重要かもしれません。

 

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斎藤紀明が斬る

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