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[月いちコラム]芳賀則人の言いたい放題!

No.259【保身】2017.03.30

今年は3月下旬になって殊の外寒く、折角開きかけた桜の花もいまだ蕾のままにいて我々桜の花を早く愛でたい酔狂な人々を笑っているかの如くです。この数日の寒さはそれに拍車をかけました。とはいえ、この桜を出来るだけ多く眺めたい、芸術に長じた人々はそれも良しというのかもしれません。そんな麗しい季節とは裏腹に世間では多くの事件や事故に見舞われています。人間社会の大いなる矛盾と理不尽さが我々の中に巣くっていることを実感させられます。 と、少しだけ文学的表現(かどうか疑問ですが)を織り込みながら、今月のアプレイザルニュースをお届けします。

保身 (ほしん)

国語の辞書では「自分の地位・名誉・安全などを守ること」とあります。

このアプレイザルニュースは「自己保身」のために政治的・宗教的分野での発言は極めて限定的に抑えてきたつもりです。

もちろん私の本業である不動産鑑定部門における行政及び税務的な矛盾や理不尽さについては、全くと良いほど抑えることなどせずに言いたいことを述べて来ました。これは政治的な発言ではありません。司法、行政への辛辣なる意見・抵抗・反発と言ってもいいでしょう。自分がおかしいと思うものには断固として発言したつもりです。

ところが、今回世間の注目を浴びている森友学園問題です。総理夫人が関わっているか否かまさに政治的な問題です。国有地の払い下げに忖度があったかどうかが問われています。人によれば総理大臣の首がかかっているともいわれていますが、いずれ何らかの形で終焉を迎えるでしょう。

しかし、今回はその前に言っておきたいことがあります。これが政治的な発言になるのであればお許し頂きたい。

当該学校用地の鑑定評価の問題です。

近畿財務局から鑑定依頼があり(指名競争入札方式で落とした某鑑定事務所が請け負ったようです)更地価格9億5,600万円が地下埋設物(撤去費用8億1,900万円)があることを考慮して、1億3,400万円に減額されたことが取り沙汰されています。

この地下埋設物の撤去費用の積算根拠がはっきりしていません。国土交通省大阪航空局が積算したとなっていますが、高すぎるのではないかとの疑惑が出ています。鑑定事務所ではこの算定は不可能です。当社がもしこの案件の鑑定依頼をされるとしたら、当然に土壌改良や汚染対策の経験のあるゼネコンにボーリング調査依頼をして埋設物の総量を推定してもらい、撤去費用の見積もりをしてもらいます。この調査費用だけでもおそらく数百万円(もしかしたらもっと)の費用が掛かると思います。ただし、今回の鑑定評価の依頼条件に、地下埋設物については考慮外となっているかどうかです。つまり、あくまでも更地価格のみを求められた鑑定だったかです。ここは不明です。しかし、この更地価格の9億5,600万円自体が低すぎるのではないか、という疑問も湧いています。私が心配しなくても、いずれこれに関わった鑑定評価書が出てくると思います。

問題はここに役所側からの何らかの圧力あるいは忖度があったかどうかです。当然、役所側はこう言います。「価格については不動産鑑定士の先生に適正な評価をお願いしたものです」。その通りです。

この文章のタイトルは「保身」です。この1か月余りテレビ、新聞、雑誌を賑わしているこの大問題を何とか穏便に済まそうと安倍総理を擁護する自民党・公明党の政治家、中央官庁の役人、一部のマスコミが躍起になっています。全ての行動が「自己保身」に見えて仕方がありません。

かつての自民党は派閥があったせいか、古くは昭和電工事件、造船疑獄事件、ロッキード事件、リクルート事件などは反対派に力があり元総理や社長や政治家が逮捕されるなどの自浄作用がありました。ところが今は安倍一強時代で他の人々は何も言えない状況です。わずかに石破氏が異を唱えているようですが、目立ちません。

自民党に武士はいないのかと叫びたくなります。官僚にこの国はこれでいいのかと言いたくなります。(ここから文体が「である調」になる)

あなたたちは何のために誰のために政治家になったのか役人になったのか。一端、税金で飯を食わせてもらう身分になったら、国民のために身を捧げるぐらいの気持ちでなければ辞めるべきだ。民間でいかに稼ぐのが大変かを知るべきだ。いざとなったら、今の地位や名誉は捨てざるを得ないということも身をもって知るべきと思う(そんな武士がいないから、こんな風になってしまったが)。

実は、私も15年間続いたある団体(私が実質的な創業者)の代表を2年前に辞めることになった苦い経験がある。まさに断腸の思いであった。一人で責任を取った(犯罪をしたわけではありません、また、保身のために辞めたのではないです。念のため)。誰も褒めてくれないが、自分では潔い辞め方だったと思っている。

一人の独裁者のためにみんなが振り回されている姿は悲しいというよりも滑稽でなりません。東大法学部卒のエリート官僚とはこんなものかと。まさに民主主義の崩壊状態です。国民の総意で崩壊を止めましょう。

私は決して反政府主義者ではありません。むしろ国を愛する一国民です。籠池さんと方向性は全く違いますが。

 

学園

 

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斎藤紀明が斬る

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